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2013.08.08更新

 こんにちは。勤務医の阿部です。今回は「乳歯の虫歯を放置してしまった場合の影響」に関して書かせて頂きます。

 乳歯の虫歯を放置してしまいそれが神経まで到達してしまうと、神経が死んでしまい感染・腐敗し、病巣が歯の根まで及んでしまいます。この状態が長く続くと、根の周囲組織に炎症が広がり、痛みや腫れといった原因となります。こうなってしまいますと、お子様の苦痛だけでなく、食べることにも影響が出てしまいます。

 また、乳歯と永久歯の位置関係として、乳歯の根の直下には永久歯が生える準備をしておりますので、根の周囲に病巣がありますと、永久歯の歯にも悪影響を与えてしまいます。エナメル質の石灰化が低くなり一部が欠損したり変色してしまいます。これは歯の表面が脆くなっている状態です。

 第三に虫歯のない乳歯の根はきれいに吸収されて永久歯に生え変わりますが、虫歯によって神経が感染してしまった歯の根は、異常な吸収を起こし永久歯の生え方の位置異常や生える時期に悪影響を及ぼします。
 
 虫歯の進行が早く本来の永久歯との交換時期より早期に抜歯になってしまった場合は、隣りの歯が抜歯をしてできた隙間に移動してきて永久歯が生えるためのスペースを奪ってしまいます。そうなると、永久歯が生える場所がなくなりますので、変な位置に永久歯が生えてしまい、不正な咬み合わせの歯並びになってしまいます。

  乳歯の虫歯を放置してしまった場合の影響を整理しますと、以下のようになります。
 ①歯の根の神経が死んでしまい炎症が根の周囲まで及ぶと、痛みや腫れが生じる。そのため、食事が困難となる。
 ②病巣の影響で、エナメル質の石灰化が悪くなり、一部が欠損する。変色する。歯の表面が脆くなる。
 ③永久歯が変な場所から生えてしまう。生える時期にも悪影響を及ぼす。不正な咬み合せの歯並びとなる。

 このように、乳歯の虫歯は永久歯にも大きな影響を及ぼすため、乳歯の時期から虫歯予防が重要となります。

 何かございましたら、お気軽に御相談ください。御説明いたします。
 
 https://www.sakiyama-dc.jp/

練馬区・杉並区の歯医者さん「さきやま歯科クリニック」 歯科医師 阿部宏幸

投稿者: さきやま歯科クリニック

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