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2022.06.05更新

 

 こんにちは。さきやま歯科クリニックの崎山です。歯周病と糖尿病との関係はよく知られていますがその記事を紹介します

 

 【問】55歳男性。歯周病が糖尿病に影響すると聞きました。詳しく教えてください。


 治療徹底でどちらも症状改善


 【答】歯周病は、歯を支える骨や歯肉などの「歯周組織」に起こる炎症のことで、進行すると歯の喪失につながります。一方、糖尿病は慢性の高血糖状態が原因で、網膜症、腎症、神経障害などさまざまな合併症が生じます。生活の質が大きく低下するだけでなく、適切な治療がなされなければ命に関わることもあります。
 糖尿病になると歯周病が重症化しやすいことは以前より知られていましたが、近年の研究ではその逆とも言える「歯周病が糖尿病を悪化させる」ことが明らかになっています。炎症を起こした歯周組織では多くの炎症性タンパクがつくられます。これが血流に乗って全身の細胞に作用してインスリンの働きを阻害することで糖尿病を悪化させるのです。
 一方で歯周病治療によって糖尿病が改善することが分かっていて、歯周組織の炎症を除去することで全身のインスリン抵抗性が改善されると考えられています。
 最新の研究では、徹底した歯周病治療によって、2型糖尿病において糖化ヘモグロビン(HbA1c)の値が平均0・6低下したことが報告されました。また糖尿病の食事療法の観点からも栄養バランスの取れた食事をしっかりかんで食べることが必要で、そのためには歯の状態を整えておく必要があります。
 これらのことから糖尿病専門医が参照する「糖尿病診療ガイドライン」に、糖尿病患者には歯周病治療を推奨することが記されています。もし糖尿病、またはその予備軍と診断されたら早めに歯科を受診しましょう。また、普段からかかりつけの歯科でお口のメンテナンスを受けましょう。

 

 

練馬区・杉並区の歯医者さん「さきやま歯科クリニック」 院長 崎山 悠介

投稿者: さきやま歯科クリニック

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